台湾の民主化を成し遂げた李登輝元総統の告別式が19日、北部・新北市にあるキリスト教系の真理大学の礼拝堂で開催された。李氏の家族や友人のほか、蔡英文総統、政権幹部ら計約800人が参列し、蔡氏は「国家に大きな功績があった国民」に贈る「褒揚令」を授与、遺族に手渡した。
外国要人としては森喜朗元首相やクラック米国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)が参列した。
蔡氏は「国と国民を率いて民主と自由、開放の道を歩み、今日の台湾をつくり上げた」と表明。李氏の遺志を引き継ぎ「台湾の主体性を確立し、台湾の民主と自由を深める」と決意を述べた。
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安倍晋三前首相がメッセージを寄せ「日台の友好親善と、台湾の民主主義の発展に多大な貢献をなされた」とし、感謝と敬意を表明した。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世もビデオメッセージで李氏の功績をたたえた。
李氏は1988年、蒋経国総統(当時)の死去に伴い副総統から昇格して、初の本省人(台湾出身者)総統に就任した。外省人(中国大陸出身者)勢力の抵抗を制して民主化を進め、96年に総統直接選挙を実現させ「台湾民主化の父」と称された。