歌番組で速報 「乱入」に反発

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歌番組で速報 「乱入」に反発
菅義偉新首相の会見で挙手する記者たち=2020年9月16日午後9時27分、首相官邸、恵原弘太郎撮影、朝日新聞菅内閣発足から1週間あまりがたちました。内閣発足の前夜の9月15日、ゴールデンタイムに放送された歌番組では、閣僚に決まる予定の政治家の名前を伝えるテロップが頻繁に表示されていました。歌番組の途中で速報を知らせる音が差し込まれる状況に、ツイッターで巻き起こったのが再放送を求める投稿でした。ネットに膨大な情報があふれかえる時代、メディアの「とにかく速く、たくさん出す」姿勢に対して、デメリットが目立つケースも生まれています。速さや量を求めるあまり失っているものはないのか。ネット時代の「急がない勇気」「出さない価値」について考えます。(withnews編集部・奥山晶二郎)

【画像】パンケーキを前に満面の笑み、菅義偉首相のちょっと珍しい笑顔集 会見でポケGO聞かれ思わず…再放送を求める声9月16日に発足した菅内閣ですが、発足前夜は、新聞社を含む報道各社が、大臣に決まりそうな人物の名前を速く伝えようと速報を発信しました。その結果、テレビでは歌番組にテロップが容赦なく入り込む事態になりました。

閣僚という大事なニュースを速く伝えたいという姿勢ではある一方、文字だけでなく、音と一緒に表示されるテロップと歌番組との相性は最悪で、視聴者からは、反発の声もあがりました。

テレビを見ている手元にはスマホがある時代です。おそらく、同じ情報は、視聴者のスマホの待ち受け画面にも表示されていたはずです。どんな情報を、どんな形で受け取るか、ユーザーが自分で選べるようになった今。発信者側が考える「重大さ」が視聴者側に理解されないと、テロップは「乱入」と受け止められてしまうのでしょう。

音楽との相性の悪さがあったとはいえ、テロップを邪魔者扱いする反応は、情報の速さにこだわるメディアとのずれが可視化された現象だったといえます。古い記事が「がんがんシェアされる」速さにこだわることにどれだけ意味があるのか。この問いに対して、新しい視点を提供してくれたのが、スポーツ紙からIT企業に転職した塩畑大輔氏の「note」です。

塩畑氏が記者時代のエピソードを書いた「note」の記事は、スポーツの話題を起点にしながらも、働き方、生き方の気づきを与えてくれる内容になっており、プロ野球やゴルフに興味のない人もシェアしたくなります。

一方で、記事で書かれているのは前職時代の出来事で、数年以上前のものばかりです。旧来の考えだと、ニュースとは呼べません。

塩畑氏自身、「古い記事をシェアするのは嫌がられると思っていたし、自分でもシェアされるのは抵抗がありました」と明かします。ところが、自分の「note」の記事は「1カ月前の記事でも、がんがんシェアされる」そうです。

「最初の爆発力はそんなになくても、忘れたころにフォロワーがついて、誰かがシェアしてくれるんです。古さとか気にせず価値を見いだしてくれるし、古いものシェアするのが全然、恥ずかしくない仕組みになっている」

コンテンツの柱を速さだけに置くと、時間とともに価値が目減りしていきます。しかし、塩畑氏の「note」の場合、物事の感じ方に柱が置かれているため、保存がききます。その結果、投稿のタイムスタンプが古かったり、扱う事象が過去のものであったりしても、シェアしやすい雰囲気が生まれているようです。

[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – エンタメ 歌番組で速報 「乱入」に反発