政府が新型コロナウイルス対策として全国の世帯に配布した布マスク「アベノマスク」について、各業者に発注した枚数や単価を文書で黒塗りにし開示しないのは不当だとして、神戸学院大の上脇博之教授が28日、国に情報の開示などを求め大阪地裁に提訴した。
また原告側によると、開示された文部科学省の文書の一部に「マスクの単価が税込み143円」との記載があった。同省が黒塗りをし忘れた可能性があるとしている。
訴状などによると、上脇氏は今年4~5月、マスク製造業者との契約に関する文書や納品書などの公開を文科省や厚生労働省に請求。ところが、両省は公開した文書で発注枚数や単価の部分を黒塗りとした。理由には今後の価格交渉に支障を来す恐れがあることや、業者の調達ノウハウに関する情報で企業の競争上の地位も害する恐れがあることが挙げられた。 原告側は、将来的に国が再び大量の布マスクを発注する可能性は低く、契約単価や数量が明らかになっても価格交渉に支障はないと主張。調達も特異な業務とはいえず、業者の地位を害する恐れはないとしている。
googletag.cmd.push(function() { googletag.display('div-gpt-ad-Rec_Article'); });
開示文書では、布マスクは1枚100~200円程度で募集されていた。また全国の児童、生徒らに配るマスク調達で文科省が作成した文書に「厚労省内に設置されているマスクチームから、業者との交渉により、単価が143円(税込み)になる連絡があった」などの記載もあったという。
提訴を受け、文科省は「現時点で詳細が分からずコメント申し上げられない」と回答。同省の関係者は「黒塗りが不十分だった」とした上で「情報公開法などのルールにのっとって、確定した単価は開示していない。記載部分は契約過程の説明文のため黒塗りにしなかったが、価格を推測できるとの指摘が起こり得る内容だった」と話した。