高校生タイトルホルダー、藤井聡太二冠(18)=棋聖・王位=が、豊島将之竜王(30)=叡王=に171手で敗れた。終盤、勝利まであと一歩と追い込みながらも、大逆転負け。過去5戦5敗の天敵に6度目の正直はならなかった。公式戦3連敗は初めてで、これで同リーグの成績も0勝2敗。今期中の三冠は厳しい状況となった。
藤井二冠がつかみかけた勝利は、あと一歩のところでスルリとこぼれ落ちた。両者1分将棋に突入した死闘は約1時間続いたが、AIの評価値はシーソーのように行ったり来たり。藤井二冠はまさかのミスを連発した。
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「やはり実力が足りないのかなと思います」。敗戦直後、藤井二冠は悔しさをかみしめた。
豊島竜王の先手番で戦型は相掛かりに進んだ。藤井二冠は開始早々から上着を脱いで応戦。昼食休憩を終えて直後の34手目。△8六歩で攻めの拠点を作った。豊島竜王はここで76分の大長考。難解な中盤戦に突入したが、豊島竜王の誘いもかわして、ジワジワと藤井二冠のペースとなった。
だが、AIの形勢判断が勝率99%を支持した終盤目前の辺りから、藤井二冠が悪手を連発。最後は相手の王手に、△7一玉と引かずに打った140手目の△6三銀が、敗戦を決定づける一手に。肩を落としながら、171手で投了を告げた。
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