トランプ米大統領は１０日、ホワイトハウス南庭で開いたイベントで演説し、１１月の米大統領選について「最も重要な選挙だ」と述べ、再選への支持を訴えた。今月２日に新型コロナウイルス感染を公表して一時入院後、初めての行事参加で、本格的に活動を再開した。健在ぶりを誇示し、選挙戦での劣勢挽回を狙った。
トランプ氏はホワイトハウスのバルコニーから庭に集まった数百人に向けて約１５分間演説し、「体調は最高だ」と強調した。ただホワイトハウスでは９月２６日に屋外で開催した大人数の式典で、トランプ夫妻を含め出席者の感染判明が相次いだ。拙速な行事再開でスタッフや参加者らの感染を招きかねないと専門家から批判の声が上がっている。
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演説では、大統領選の対立候補、民主党のバイデン前副大統領が左派的な政策を掲げているとして「わが国を社会主義国家にしてはならない」と訴えた。黒人差別解消を求めて全米に拡大したデモが一部暴徒化したのを踏まえ「法と秩序が必要だ」とし、保守層の支持固めを図った。
トランプ氏は１２日、激戦州の一つで大票田の南部フロリダ州で選挙集会を再開する。１３日には東部ペンシルベニア州、１４日には中西部アイオワ州でも開催。急ピッチで各州を遊説して回り、トランプ氏の隔離中に各州で会合を重ねてリード拡大を図ったバイデン氏を追い上げたい考えだ。