タイの首都バンコクの商業地区で１５日午後、プラユット首相の辞任などを求める学生らの団体の呼び掛けに５０００人以上が集まり、団体メンバーの逮捕に抗議する反政府集会を開いた。政府は非常事態宣言に基づき５人以上の集会禁止を命じたが、これを無視し開催を強行した。
警察は１５日早朝、首相府前を占拠して反政府集会を開いていたデモ隊を排除。王室改革を訴える中心人物のアーノン弁護士をはじめ、団体のメンバー約２０人を逮捕した。
参加者は高級百貨店やブティックが集まるラチャプラソン交差点に集合。反独裁を意味する３本指を突き出すポーズを取りながら「われわれの友人を釈放しろ」「プラユットは出て行け」とシュプレヒコールを上げた。
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団体はこれに先立ち声明を発表し、逮捕は「公正でない」と指摘。プラユット氏が非常事態宣言発令の理由の一つとして王室車列への妨害を挙げたのに対し、言い訳にすぎず王室を政治利用していると批判した。
自営業の女性（２９）は「タイには真の民主主義が必要だ。政治的な意見の違いを尊重する社会にしなければならない」と語った。