出前館、ＬＩＮＥと連携強化へ　２２年に加盟１０万店

　出前仲介サイト運営の出前館は１５日、資本業務提携する無料通信アプリＬＩＮＥ（ライン）の東京都渋谷区にある拠点内に、１２月１日付で本店を大阪市から移転すると発表した。人事交流を進めるなど両社の連携を強化、２０２２年中に加盟店舗数を１０万店に拡大する方針。長年経営を指揮してきた中村利江会長（５５）は、１１月２６日の定時株主総会終了後に退任する。
　出前館は３月にＬＩＮＥとの資本提携を発表、ＬＩＮＥ側が出前館の株式の約６割を取得した。１１月からは、ＬＩＮＥの宅配サービス「ＬＩＮＥデリマ」を出前館のサービスに統一する。

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　出前館の藤井英雄社長（４３）はオンライン記者会見で「一つの拠点になればコミュニケーションコストが削減され（事業を進める）スピード感が増す」と述べた。
　１５日発表した２０年８月期連結決算は、新型コロナウイルス禍で宅配需要が高まった結果、売上高が前期比５４・６％増の１０３億円と大きく伸びた。市場シェア拡大に向けた先行投資が膨らみ、本業のもうけを示す営業損益は２６億円の赤字と、大きく落ち込んだ。