昨年７月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反（買収、事前運動）の罪に問われた参院議員河井案里被告（４７）が２７日、東京・小菅の東京拘置所から保釈された。東京高裁が同日、保釈を認めた東京地裁決定を不服とする検察の抗告を棄却した。保釈の請求は５回目で、保証金は１２００万円。夫で元法相の衆院議員克行被告（５７）＝同法違反罪で起訴＝と共に６月１８日に逮捕され、４カ月超にわたり勾留されていた。
保釈後は開会中の臨時国会に出席できるが、案里議員側の関係者は、当面は難しいとの見方を示した。案里議員は２７日午後８時５５分ごろ、東京拘置所の玄関に姿を現し、集まった報道陣を前にマスクを外して一礼し、無言のまま迎えの車に乗り込んだ。
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一方、元法相の公判が、１１月４日に再開されることが関係者への取材で分かった。検察側、弁護側双方の主張を整理し、証人尋問などの審理日程を話し合うとみられる。元法相はこれまでに４回保釈を請求したが、いずれも退けられた。