首里城(那覇市)の正殿などが焼失した火災から1年となった31日、現地で首里城祭が開幕し、訪れた人からは再建を心待ちにする声が聞かれた。11月3日までの期間中、首里城公園では伝統芸能などが披露され、琉球王朝時代の雰囲気を味わうことができる。毎年この時期に開催。昨年は火災を受け、期間途中で中止となった。
公募で選ばれた国王と王妃は、赤が基調の衣装で午前11時ごろ、焼失した正殿跡付近に登場。来場者らの前を練り歩き撮影に応じた。琉球古典音楽などの伝統芸能も上演された。
最終日の3日は、国王らが奉神門から、守礼門まで練り歩く古式行列でハイライトを迎える。新型コロナウイルス感染防止のため、国際通りを舞台とした「琉球王朝絵巻行列」は取りやめる。
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首里城は14世紀ごろに創建。1429年から1879年まで続いた琉球王国の国王が居住し、政治や外交、文化の拠点だった。昨年の火災や1945年の沖縄戦を含め5回焼失。沖縄の本土復帰20周年を記念して92年に正殿などが復元された。昨年の火災では正殿など6棟が全焼。世界文化遺産の正殿地下遺構にも灰などが入り込んだ。