国立競技場ライブで嵐が歴史を刻んだ。同所での単独公演は2013年以来7年ぶりだが、新装した国立でアーティストが単独ライブを行うのは史上初。デビュー日に計40曲を熱唱した2公演は過去最大級の演出となり、先月24日の収録時にプロ野球の試合を2度中断させて話題になった風船5万個や花火2500発などで魅了した。公演後の生配信で、活動休止する来年以降のファンクラブ継続発表という“逆誕生日プレゼント”をファンに届けた5人は「また会いましょう!」と約束した。
2008~13年まで6年連続で開催した国立競技場ライブ。これまでは雨模様が定番だったが、今年は雲一つない空が嵐の誕生日を祝福した。
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3日に配信したライブ「アラフェス2020」は、ファン投票を基にセットリストを構成。冒頭はデビュー当時の映像と現在の5人をオーバーラップさせる演出で切なさマックスに。ステージ上で松本潤(37)は「俺ら5人で7万人…いや、見ているあなたを幸せにしてやる!」と絶叫。二宮和也(37)が「日本一、いや世界一のショーを見せてやるよ!」と宣言した通り、ファンクラブ会員向けの第1部23曲、一般向けの第2部17曲の計40曲でファンを魅了した。
第1部は代表曲「Love so sweet」などを歌唱。人気曲「Summer Splash!」では高さ40メートルのウオーターキャノンが所狭しと炸裂した。
第2部は初のミリオンシングル「カイト」でメンバーカラー5色の風船5万個が空を埋め尽くし、初配信シングル「Turning Up」では2500発の花火が打ち上がる過去最大級の演出も。先月24日の収録時に神宮球場で行われたプロ野球のヤクルト-中日を2度中断させたことで一部ネタバレしたが、想像をはるかに超えるド派手演出で度肝を抜いた。
また、360度撮影やAR(拡張現実)を取り入れた幻想的な世界観、リモート演奏のオーケストラとコラボするなど配信ならではの演出も披露。本来7万人のファンで埋まるはずだった客席は“ARASHIライト”と呼ばれる7万本のペンライトが設置され、櫻井翔(38)は「みんながいると思った」と画面越しのファンとの絆を強調した。ライブのエンドロールには、昨年7月に死去したジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川さんの名前もあった。
公演後に5人で生配信したトークでは、グループ活動を休止する来年以降もファンクラブを継続するとサプライズ発表。
松本は「日に日にカウントダウンが寂しいという声を知り、今までと同じ環境を作れないかとメンバーで話し合った」と説明し、ファンを一安心させた。
一大イベントを終え、活動休止する大みそかまでにライブなどの開催予定は現時点で発表されていない。年末のNHK紅白歌合戦の白組司会は俳優、大泉洋(47)に決定。嵐は歌手枠での出場が確実視され、3年連続4度目の大トリが有力だ。
常にファンを大切にしてきた5人だけに、このまま“最終日”を迎えることは考えにくい。松本は「まだまだ自分たちの音楽を届けていきたいし、またライブをやりたい」と堂々宣言。嵐はファンにどんな景色を見せてくれるのだろうか-。 (渡邉尚伸)