米大統領選で、当選に必要な大統領選挙人の過半数獲得に近づいている民主党のバイデン前副大統領(77)は5日(日本時間6日)、記者会見し、自身の当選は「疑いもない」と自信を示した。共和党のトランプ大統領(74)は開票作業などに不正があるとして法廷闘争を拡大させているが、バイデン氏は支持者へ向け「落ち着いて。すべての票はカウントされる」と正当性をアピールした。
集計作業が大詰めを迎える中、大荒れの様相を呈してきた米大統領選。優位に立つバイデン氏はトランプ大統領に先立って地元デラウェア州で会見に臨み、当選への自信を口にした。
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「引き続き、いい気分でいる。票の集計が終われば、われわれが勝者となることは疑いもない」
米主要メディアによると、郵便投票の集計に伴って得票を伸ばすバイデン氏は、共和党の地盤、ジョージア州と激戦の東部ペンシルベニア州で、得票数でトランプ大統領を逆転。各州で猛追をみせて当選が必要な選挙人の過半数270人獲得を射程に捉えている。
トランプ陣営が各地の開票作業などでの「不正」を訴え、全米に法廷闘争を拡大する動きをみせているが、バイデン氏は「民主主義とは、ときにゴタゴタするもの。少々の我慢も必要だ」と国民へ“辛抱”を呼び掛けた。
世界をリードする超大国で起きている混乱に、国内外から大統領選の分かりにくさを指摘する声が噴出している。それでもバイデン氏は、自国の選挙システムは「(建国以来)240年以上もの間、世界中の羨望の的だ」と自賛した。
とはいえ、トランプ陣営の訴訟攻勢や再集計の要求などが続けば、このまま長期間にわたり勝者が決まらない可能性も浮上する。早くもリーダーとして“非常事態”への対処ぶりをテストされる形となったバイデン氏は、全米へ向け「落ち着いて。作業は進んでいる。結果はもう少しで分かる」と強調した。