被害総額約１０億円か　横領疑いで医療法人元理事の女ら逮捕

　心臓外科専門病院を運営する医療法人「冠心会」（東京都）傘下の医療法人「一成会」（さいたま市）から現金約１億３０００万円を着服したとして、警視庁捜査２課が１０日、業務上横領容疑で、冠心会の元常務理事遠藤容子容疑者（６３）＝東京都品川区＝ら３人を逮捕したことが捜査関係者への取材で分かった。同課は被害総額が約１０億円に上るとみて調べている。
　逮捕容疑は２０１６年８月、他に逮捕された会社役員や冠心会の元経理担当職員の男と共謀し、一成会から不正に現金を引き出して着服した疑い。
　民間の企業調査会社によると、心臓外科医である遠藤容疑者の夫が冠心会を設立。設備投資の負担などから債務超過に陥り、東京地裁が１９年、民事再生手続き開始を決定した。

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