歌舞伎の名門・中村屋を３０年以上にわたり追い続けているフジテレビ独占のドキュメンタリー番組が、今年は「中村屋ファミリー２０２０ 待ってました！勘九郎 七之助 試練と喝采の幕開けスペシャル」（仮）として１２月１８日午後８時から放送される。
世界中を新型コロナウイルスが襲い、エンターテインメントイベントが軒並み中止を余儀なくされ、歌舞伎の舞台も３月から休止が続いた。
そんな中、中村勘九郎は「心の栄養になれるよう、もっともっと発信していかなければ」と中村屋初の「中村勘九郎 中村七之助 歌舞伎生配信特別公演」（浅草公会堂で無観客）を開催する。
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選んだのは中村屋にとって特別なものである「猿若揃江戸賑・厄払浅草祭」。病明けなど舞台に復帰するときにかけるもので、亡き父・勘三郎さん（１２年死去）も演じたことのある演目。チャットには世界中から「待ってました！」のコメントが投稿された。
８月には歌舞伎座の舞台公演が再開されたが、９月には２回目の生配信となる野外公演「連獅子」（浅草寺・五重塔特設舞台で無観客）を実施。だが、公演直前に雨が降り出し…。
エンタメ界が逆風の中、総力をあげてチャレンジを続ける中村屋。公演では感染予防のため密着カメラが舞台裏に入ることも許されない状況だったが、中村屋一門の協力を得て、定点カメラやＺｏｏｍ、さらには自撮り映像などを駆使。ステイホーム中のプライベート映像も紹介される。
同局の西村朗チーフプロデューサーは「大変な試練の中“お客さまに何か届けなければ！”という“中村屋チーム”の情熱によりある奇跡のような舞台が生まれる。すべての人々がコロナと闘っている今年、中村屋の奮闘をぜひごらんいただき、感動をみなさんの活力に変えていただければうれしいです」と語っている。
出演は、ほかに中村勘太郎、中村長三郎、前田愛ら。語りは、勘九郎と同級生（高校）のドラマ－で俳優の金子ノブアキら。