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年に1度、全国から出雲大社(島根県出雲市)に集まるとされるやおよろずの神々を迎える恒例の「神迎神事」が旧暦10月10日の24日夜、同市の稲佐の浜で営まれた。今年は新型コロナウイルスの影響で一般参列の対応は中止し、神迎祭も神職らのみで行う。
稲佐の浜は大国主命と天照大神の使者が国譲りの交渉をしたとされ、神事が始まる場所。神職が浜辺にしめ縄で囲った斎場で祝詞を上げ、神々をサカキに宿らせる。神事後、8000人近くの参列者と出雲大社までの「神迎の道」を歩くのが恒例となっていた。
しかし今年は密集を避けるため神職らはバスで移動。毎年、参列者に配っていた「神迎御幣」と呼ばれる神事で使う道具も配布しなかった。
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浜辺の外側で神事を見守った東京都の会社員紺野裕之さん(50)は「離れて見たことで神秘的な催しの全体像を見ることができた。一緒に来た妻はもうすぐ誕生日なので、いい記念になった」と話した。
旧暦10月は各地の神が留守になるため「神無月」といわれるが、出雲地方では「神在月」と呼ばれる。