横田めぐみさん弟、都内で集会　拉致問題「時間との勝負」

　北朝鮮による拉致問題の解決について考えるセミナーが１１日、東京・永田町の参院議員会館で開かれた。横田めぐみさん＝失踪当時（１３）＝の弟で家族会事務局次長の哲也さん（５２）も登壇し、６月に父滋さんが８７歳で亡くなったことに触れ「被害者家族も高齢になり、時間との勝負なのは変わらない」と訴えた。
　家族会や支援団体「救う会」などが主催。拉致問題担当相を兼務する加藤勝信官房長官もあいさつし、各国首脳に早期解決に向けた協力を呼び掛けているとした上で「あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で解決に当たっていく」と述べた。

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　セミナーでは、北朝鮮向けに放送している短波ラジオ「自由北韓放送」の金聖●（＝王へんに文）代表による基調報告がビデオ映像で流され、度重なる水害や新型コロナウイルス感染拡大の影響で、北朝鮮経済が「史上最悪の危機にある」と指摘した。
　哲也さんは「北朝鮮も（経済制裁などで）追い込まれていることも事実。拉致被害者を帰してくれれば、経済や医療を支援することも国（日本政府）で検討してほしい」と話した。