♪1本のこのエンピツに心あり-。
産経新聞社社歌の歌詞は社内公募で選ばれ、1956年に行われた東京本社社屋竣工(しゅんこう)1周年を記念した祝賀会で発表された。作詞したのは、当時大阪本社文化部次長だった、瀬川保さん(故人)。次男の愛之(よしゆき)さん(69)は、「正直、子どものころに1、2度聞いた覚えはあるんですが…」と振り返った。
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20数年前、飲食店を経営していた愛之さんに父の功績を思い出させたのは「サンスポの記者さん」だった。客として来た記者と話すうち「瀬川さんのおやじさんって、産経の社歌を…」と言われて、「そういえば」と記憶がよみがえった。
「頑固なオヤジでしたね。私は、よく家に来ていた司馬遼太郎さん(作家、産経時代の保さんの同僚)に遊んでもらっていました」。保さんは40代半ばで退職し、文筆業に。「父の原稿を探して何か形に残したい」と話していた愛之さんの兄も3年前に亡くなった。それだけに今回のCD化は「うれしい。久しぶりに聞いてみたい」という。
CDは日本コロムビアが専属契約を結んでいた古関が残した数百曲の企業ソングに注目して企画し、46曲が収録される。全国のレコード店や日本コロムビアの公式サイトなどで購入できる。