上越新幹線で移動しながら現代アートを車内で鑑賞できる観光列車「現美新幹線」が20日、運行を終えた。「走る美術館」として、2016年4月から行楽に一役買ってきた。新潟駅に別れを惜しむ多くのファンが集まった。
JR東日本新潟支社によると、土日を中心に新潟-越後湯沢を1日3往復し、20年10月末までに約14万9千人が利用した。車両の検査期限が満了するのに伴い、運行を終了。廃車にする予定だという。
6両で編成され、現代アーティストがそれぞれの車両をデザイン。車体には、写真家の蜷川実花さんが撮影した、新潟県長岡市の花火が彩られている。
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定期運行は19日に終えており、20日は臨時列車として走行。越後湯沢駅を出発し定刻の午後4時14分、ファンが見守る中、新潟駅に到着。ホームに降り立った同県小千谷市の男性は3歳の息子ら家族5人で乗車し「5回以上利用しているが、もう乗せてあげられないのが切ない」と話した。千葉県八千代市の会社員、吉田行徳さん(48)は「寂しいが、新しい観光列車も楽しみにしている」と話した。