菅義偉首相は４日、官邸で年頭記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都と埼玉、千葉、神奈川３県の首都圏を対象にコロナ特措法に基づく緊急事態宣言発令の検討に入ると表明した。週内にも発令する見通しだ。観光支援事業「Ｇｏ Ｔｏ トラベル」の全国一時停止措置が１１日で期限を迎えることに関し「緊急事態宣言となれば再開はなかなか難しい」との認識も示した。コロナのワクチン接種は、できる限り２月下旬までに開始すると明言した。
緊急事態宣言の発令は昨年４月に続き２回目となる。１都３県の知事が速やかな発令を２日に求めたことを踏まえた。首相は、感染拡大が飲食の場で起きている場合が多いとの見方を示し「限定的に、集中的に行うことが効果的だ」と強調。１都３県の新規感染者が全国の約半数を占めているとして「より強いメッセージが必要と考えた」と説明した。コロナ特措法改正案に関し「給付金と罰則をセットにして通常国会に提出する」と述べた。
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緊急事態宣言により、不要不急の外出自粛要請に法的根拠が生じることになる。対象地域の知事は医薬品、食品などの収用や、医療施設開設のための土地や建物の強制使用が可能となる。ただ、海外のような都市封鎖（ロックダウン）は想定していない。