時代劇で「斬られ役」として活躍した俳優の福本清三(ふくもと・せいぞう、本名橋本清三=はしもと・せいぞう)さんが1日午後5時26分、肺がんのため京都市の自宅で死去した。77歳。兵庫県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻雅子(まさこ)さん。
時代劇が全盛だった1958年、15歳で東映京都撮影所に専属の大部屋俳優として入った。以来、約半世紀にわたり主に斬られ役で映画やテレビの時代劇に出演し、「5万回斬られた男」の異名を取った。
殺陣のプロ集団「東映剣会」に所属。えび反りになって後方に倒れ込むなど、迫真の斬られっぷりで主役を引き立てた。米ハリウッド映画「ラスト・サムライ」(2003年)で、主人公を警護する寡黙な侍役に抜てきされ、脚光を浴びた。
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映画「太秦ライムライト」(14年)では、自身と重なる「斬られ役50年の大ベテラン」役で初主演を務め、カナダのファンタジア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。
東映京都撮影所の隣にある東映太秦映画村での「福本清三時代劇ショー」でも人気を博した。
昨年11月に放送されたNHKの時代劇「十三人の刺客」に出演するなど晩年まで精力的に活動を続けていた。