吉川元農相を在宅起訴　鶏卵大手の５００万円収賄罪

　吉川貴盛元農相（７０）が鶏卵生産大手「アキタフーズ」（広島県福山市）グループの秋田善祺元代表（８７）から農相在任中に計５００万円を受領したとして、東京地検特捜部は１５日、収賄罪で吉川元農相を、贈賄罪などで秋田元代表をそれぞれ在宅起訴した。特捜部はアキタ社関係者や農林水産省幹部らへの聴取を進め、職務に関する賄賂に当たると判断した。
　関係者によると、２人は特捜部の任意の事情聴取に現金の授受を認める一方、元農相は「大臣の就任祝いだと思った」などと賄賂性を否定。元代表も「業界のために提供したが、何かの依頼やお礼のために渡したことはない」と供述している。

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　起訴状によると、元農相は２０１８年１１月～１９年８月に３回、大臣室などで現金計５００万円を受け取ったとしている。在任中以外にも計１３００万円の授受があったとされるが、特捜部は職務権限が伴わないとしてこの分の立件は見送った。