大学入試センター試験を衣替えして初の実施となる大学入学共通テストが16日に始まった。新型コロナウイルス感染拡大で11都府県に緊急事態宣言が出る中、各試験会場では入念な感染防止策が取られた。1日目は地理歴史と公民、国語、外国語。図表をふんだんに使い、複数の資料を分析する出題形式となり、思考力や判断力を重視。予備校各社は、全体的にセンター試験より難しくなったとみている。
センター試験と比べ、地歴公民では多くの写真や表、グラフを使用。生徒や教員らが会話する形式も多く、日常での知識活用を求めた。国語は小説とその批評文を組み合わせ、読解力を測る出題があった。英語のリーディング(筆記)はウェブサイトの文章を読む形式の設問が多く、身近な題材で語学力を問うた。 出願者のうち、例年、受験者数が最も多い英語を含む外国語リーディングを受けたのは89・2%の47万7035人。国語は85・6%の45万7687人、地歴公民は75・9%の計40万5552人だった。 感染対策として、受験生はマスク着用が義務。座席は1メートルほど間隔を空け、試験時間終了ごとに教室の換気を徹底した。東京都文京区の東大では、座ってはいけない席上にテープで「×」マークを表示して受験生が隣り合わないようにし、開始前に試験監督が「体調が悪い人は挙手を」と呼び掛けた。
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島根大によると、島根県隠岐の島町の会場で英語リスニング中に停電が発生し、42人が試験終了後に中断部分からやり直す「再開テスト」を受けた。 17日は理科と数学を実施。30、31日には一斉休校による学習遅れがある現役生対象の第2日程を行う。