昨年夏にロシア国内で毒殺未遂に遭った反体制派ナワリヌイ氏が17日、療養先のドイツのベルリンから帰国し、モスクワの空港到着直後に司法当局に拘束された。毒殺を命じたのはプーチン大統領だと批判し、今秋予定される下院選に向けて対決姿勢を強めるナワリヌイ氏に対し、政権は力で抑え込む姿勢を鮮明にした。バイデン次期米政権や欧州連合(EU)は拘束を強く非難し、即時釈放を要求した。
ナワリヌイ氏はプーチン政権にとって最大の政敵。猛毒の神経剤で襲撃された事件を捜査すらせず、5カ月にわたるリハビリを経て帰国した同氏を拘束した。米欧との新たな対立点となる。
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モスクワの空港到着後、ナワリヌイ氏は記者団に「何も恐れない。私に対する事件はでっち上げだ」と述べたが、入国審査場で拘束された。
司法当局は声明を出し、過去の経済事件で懲役3年6月の執行猶予判決を受けた同氏が、司法手続き上の違反を重ねたと主張。裁判所の判断が出るまで拘束すると説明した。当局は指名手配し実刑適用を求めていた。(共同)