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大きな二重の瞳と形のよい唇。端正なマスクを生かし、ひときわ美しい女形で話題の中村莟玉(かんぎょく、24)は、人間国宝の坂東玉三郎(70)や片岡愛之助(48)と同じ一般家庭出身だ。
幼い頃、母と見た歌舞伎にハマり、7歳で中村梅玉(74)に入門してから17年、「ご縁の連続でここまできました」と穏やかな声で感謝した。
2019年11月に梅玉の養子となり、慣れ親しんだ梅丸から初代莟玉に。コロナ禍で歌舞伎座も集客数が半分以下となり、「寂しい景色で殴られた感じがしました」と衝撃を受けつつ、「一生懸命芝居を勉強する、稽古するのは当たり前のこと。求めていただいたことにとことん応えられるようにしておきたい」と再び大入りになる日を信じて精進している。
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27日まで歌舞伎座「壽初春大歌舞伎」の第1部「壽浅草柱建」で熱演中。「歌舞伎は時代を超えて生き残った生命力がある。その栄養になれる役者になりたい」と誓った。(栗原智恵子)
中村 莟玉(なかむら・かんぎょく)
1996年(平8)9月12日生まれ、24歳。東京都出身。2005年1月国立劇場「御ひいき勧進帳」で本名の森正琢磨で初舞台。06年に中村梅玉の部屋子に。前名の中村梅丸時代はまるちゃん、まるるの愛称で親しまれ、新作歌舞伎「NARUTO」では春野サクラ役を演じた。歌舞伎座「二月大歌舞伎」の第3部「奥州安達原」に出演する。屋号は高砂屋。