バイデン米大統領は20日の就任演説で、新型コロナウイルスや深刻化する社会の分断などの国難に言及し「われわれは一緒になって乗り越える」と結束を訴えた。バイデン政権は同日、トランプ前政権が離脱した地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」への復帰手続きを進めることを指示する文書に署名し、政策転換に着手。米国第一主義から国際協調路線への回帰に踏み出した。
演説でバイデン氏は「民主主義が勝利した」と宣言。社会の分断は根深いと指摘し「国民の結束を取り戻すことに全霊を尽くす」と強調、米国で高まった白人至上主義や過激主義に「正面から取り組み打ち負かす」と述べた。また「同盟関係を修復し、世界に再び関与する」と表明した。
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バイデン氏はこの日、トランプ政権が世界保健機関(WHO)に通告した7月での脱退に向けた手続きを停止させ、コロナ対策での各国の協力態勢に加わる。移民を敵視するトランプ氏が進めたメキシコ国境の壁の建設も停止し、イスラム圏からの入国禁止措置を撤廃するための文書に署名する見通しだ。(共同)