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昭和のNHK音楽バラエティー「夢であいましょう」の主題歌を歌い、映画「楢山節考」に主演した歌手で女優、坂本スミ子(本名・石井寿美子=いしい・すみこ)さんが23日午前3時35分、脳梗塞のため熊本市の病院で死去した。84歳。葬儀は近親者で行い、喪主は長女で元歌手、石井聖子さん(47)が務める。親交があったシンガー・ソングライター、さだまさし(68)は「一生懸命、音楽に生きた人」と大先輩との別れを惜しんだ。
“ラテンの女王”として一時代を築き、女優としても深みがある演技で世界を魅了した昭和の名歌手が、天国に旅立った。
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坂本さんは23日午前3時35分、脳梗塞のため熊本市の病院で死去。NHKは2日の正月に倒れて入院していたと報じた。
大阪市出身の坂本さんは高校卒業後、NHK合唱団を経て1958年にラテン歌手としてデビュー。同局「夢であいましょう」の主題歌で注目され、61年から5年連続で紅白歌合戦に出場した。
女優としても才能を発揮し、83年にカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた映画「楢山節考」(今村昌平監督)に主演。撮影当時45歳だった坂本さんは、前歯を抜くなど壮絶な役作りを実践。実年齢を約30歳上回る70代の老女となり、わずか1歳下だった息子役の緒形拳さんと親子の悲哀を演じきった。
私生活では映画評論家で司会者の栗原玲児氏と66年に最初の結婚。70年に医師の石井禮次郎氏と再婚し、73年に長女の聖子さんを出産した。
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