テレビ局勤務の作家、初瀬礼さんの最新作「モールハンター」

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テレビ局勤務の作家、初瀬礼さんの最新作「モールハンター」
テレビ局勤務という多忙の中、作家活動を続ける初瀬礼さん【拡大】
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 フジテレビに勤務しながら作家生活を続ける初瀬礼さん(54)の最新作「モールハンター」(発売中、双葉文庫)は、警察庁特命捜査官・水野乃亜が活躍する「ホークアイ」(2019年、同)に続くシリーズ第2弾となる。
 上海マフィア「七合会」と半グレ集団「ボストーク」の抗争が勃発する中、警視庁組織犯罪対策部(通称・組対=そたい)の闘いを描いた警察小説で、前作に登場したテロリストらも絡んでくる。
 冒頭から事件は起きる。東京・錦糸町のシティホテルで「ボストーク」の幹部が刃物で襲われた。捜査が進まない中、千葉県警に着任していた警察庁キャリアの乃亜が警視庁への転任を言い渡される。だが、捜査本部のある本所警察署には犯罪者と通じる裏切り者(モール)が潜んでいた…。

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 乃亜はかつて父と恋人を無差別テロで失っていた。前作では日本の治安維持のため、防犯カメラと連動した衆人監視システム「ホークアイ」導入にまつわる警察内部での対立、テロに対応できない警察などが社会問題として描かれた。
 「乃亜は愛着ある主人公なので、何とか今後も続けたい。そのためにもぜひこの作品を手に取っていただければ」
 初瀬さんはシリーズ化へ向けて意欲を見せる。
 昨年文庫化した「感染シンドローム」では、タジキスタンで原因不明の感染症が発生。特効薬のないウイルスが全世界に広がる中、フリーの女性ジャーナリスト、御堂万里菜が真実に追った。
 常に時代を見据え、その先をも見越し、執筆活動を続ける。「モールハンター」の中に登場する警察庁組対部国際捜査管理官・野上彩香(警視長)のせりふにこんな一節がある。
 「世界的なコロナ危機の後、仕事を失った外国人達が大量に日本に流入しているのはご存知ですね。日本はコロナを乗り切ったというイメージが強く、『安全な国』として認知されたんです。テレワークで済ませられない仕事の多くはこうした外国人労働者が担っています…」
 その筆致はスピード感があり、同シリーズは映像化も十分に想定できる内容に仕上がっているように思える。乃亜や彩香はどの女優さんがぴったりか、そう考えるだけでも楽しめるほど個性あふれる多くの人物が登場する。
 自身がイメージしている女優は「新木優子さん。凛としている感じが乃亜に合っているのでは?」と話す。
 通り魔事件とその復讐劇を描いた「血讐」(13年、リンダブックス)で第1回日本エンタメ小説大賞優秀賞を受賞。2作目は原因不明のパンデミックを扱った社会派サスペンス長編「シスト」(16年、新潮社。20年に『感染シンドローム』と改題し双葉社で文庫化)、3作目はアフリカで横行するアルビノ狩りを扱った「呪術」(18年、新潮社)を刊行。世界が舞台の小説に導かれるのは報道畑が長く、海外特派員も経験したテレビマンとしての経歴にほかならない。
 これまでに5作品。“二足のわらじ”の多忙の中、毎年のように小説を世に送り続けている。
 「会社員としての仕事がコロナ以降、物理的にも心理的にもかなり重くなっているので、以前ほど執筆に時間は取れません。ただ、今はiPadで書いているので、空いた時間を見つけては少しずつ書き溜めている」
 今後に向けた題材も広がる一方で「コロナは何らかの形で書きたいテーマ。また、自分の仕事(ジャーナリズム)についてもいずれ、きちんと向き合ってみたい」と話していた。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) テレビ局勤務の作家、初瀬礼さんの最新作「モールハンター」