何もかもが初めてづくしだった「ノンちゃんの夢」。初恋相手の役だった船越英一郎さんには、私のこだわりで申し訳ないことをしちゃいました。海軍少尉で、のちに闇市をやって図太く生き抜くキャラクターで、劇中では私との恋が実らず、操を立てて独身を貫く設定でした。
■食事シーンからカット割りまで教わった
船越さんはご自身のクランクイン前日、あいさつに来てくれました。なのに私は、大好きな少尉さんとバッタリ会うって場面のために顔を合わせないように逃げ回ったんです。今、考えても失礼なことをしたと思いますが、船越さんは、そんな私を受け止めて面倒を見てくれました。
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NHKの社食でご飯を食べるときは、食事のシーンでの食べ方やどういう風にしたら撮影がうまくいくとか、カット割りとか誰も教えてくれないことを丁寧にいっぱい教えてくれました。
ある場面で私が持っていた契約書に火をつけ、燃え終わるまでに船越さんに答えを下さいっていう撮影がありました。
そしたら本番で、船越さんに想像以上にすごい粘られたんです。火がどんどん燃えているのに全然、止めてくれないんですよ! 私は腕がローストされている感じで“なんで消しに来ないんだよ”って焦っていたら、ついに燃えている契約書をバッとつかんでカットに。その瞬間、みんな船越さんのところに「大丈夫ですか」って集まって、氷嚢をあてて。水ぶくれになっている私には誰も来ない…。
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