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女優、松下奈緒（３６）と俳優、徳重聡（４２）が４月に放送されるＮＨＫ ＢＳプレミアムのスペシャルドラマ「裕さんの女房」で昭和の大スター、故石原裕次郎さんとまき子さん（８７）夫妻のウエディングショットを再現することが２８日、分かった。主演の松下は「“完コピ”しました」とにっこり。兄の石原慎太郎氏（８８）はその次男である石原良純（５９）、盟友の故渡哲也さんは永井大（４２）が演じる。
◆ＮＨＫ ＢＳプレミアムＳＰドラマ「裕さんの女房」
１９６０年１２月２日。当時、東京・有楽町にあった東京日活ホテルで各界から約４００人を招待し盛大な結婚式を挙げたスターコンビの“伝説のウエディングショット”が、よみがえる。
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まき子さん役の松下が純白のドレス、裕次郎さん役の徳重が黒のタキシードをまとい、本物そっくりの幸せショットだ。
取材に応じた松下は「（最初は）まき子さんが『私が着ていたものを使って』とおっしゃってくれたそうですが、さすがに大切なものなので…」と恐縮。衣装での撮影となったが「ご結婚されたときの写真を見せていただき、髪形やアングルなどをまねして、“完コピ”しました」と胸を張った。
ドラマは映画界のトップ女優、北原三枝として活躍後、結婚を機に引退して裕次郎さんを支え続け、今年１月に事実上解散した石原プロモーションの会長を務めたまき子さんの生きざまを描く。
◆まき子さんは「チャーミングな方」
映画「狂った果実」（５６年）で初共演し、運命の出会いをした夫妻は６０年に結婚。当時の婚礼衣装は北海道小樽市の石原裕次郎記念館（２０１７年閉館）にも展示された。劇中には故人の愛車やカウチソファなど思い出の品々も登場する。
松下は撮影終盤、東京・成城にある裕次郎邸の庭でロケを行った際にまき子さんと初対面。「奈緒ちゃん、よく来てくださったわ」と親しみを込めた歓迎を受けて感激し、「チャーミングな方で、昨日のことのように思い出を話してくださいました」と感謝した。
当初は撮影前にあいさつすることを望んだが、都合でかなわなかったことを伝えると、まき子さんが女優時代に実在の人物を演じた際の体験を話してくれたという。「イメージで役をなぞってしまうからと監督が会わせてくれなかったことがあったそうで。（事前に対面できず）引っかかっていましたが、感激しました」と“教え”に背中を押された。
ドラマでは２０～５０代のまき子さんを熱演。「根底にあるのはお２人の思い出。徳重さんが演じてくださったことで裕次郎さん像がくっきりした。男らしい裕次郎さん像の一方で、繊細な部分も描かれています。見てくださる方にすてきだったなと思っていただきたいです」と力を込めた。
◆石原慎太郎は良純が“完コピ”
父の石原慎太郎氏を演じた石原良純は驚きの配役を受け、「ものまねにならないように、気をつけなければ」と意識して演じたことを明かした。
芝居で表現した父と叔父の関係については、「とにかく仲のいい兄弟像を思い浮かべました」と告白。石原プロの設立会見や、同社の映画製作第１回作品「太平洋ひとりぼっち」の０号試写を観賞後に主演した裕次郎さんをほめるシーンを演じ、スカーフやアスコットタイなどファッションに関しても息子だからこそ知る父らしさを取り入れた。
父にも報告し、「どんな作品なのかとは、興味を持っておりました」と説明。「裕次郎は映画という夢を追い続けた男。その周りには、その夢を共に実現しようという人間が集まりました。その最大の理解者がまき子叔母なのでしょう」と叔父夫婦にも思いをはせた。
◆渡哲也さん役・永井大「並々ならぬ思い」
一方、渡哲也さんを演じた永井大は、２００３年にフジテレビ系「マルサ！！東京国税局査察部」で故人と共演していただけに「今回の作品では並々ならぬ思いがありました」と告白。「正義感が強く力強さに優しさをお持ちの渡さんをどう表現したら良いか迷いもありましたが精いっぱい、渡さんを感じながら演じさせていただきました」とコメントした。
三船敏郎さん役は高嶋政宏（５５）が演じるなど、他の配役も判明した。
裕さんの女房
作家、村松友視さんの小説「裕さんの女房～もうひとりの石原裕次郎」をドラマ化。女優・北原三枝として活躍後、夫の夢を支えるために“裕さんの女房”になった石原まき子さんを描く。２０００年のオーディション「２１世紀の石原裕次郎を探せ！」でグランプリに輝いた徳重が裕次郎さん役。借金、病魔など次々と裕次郎さんを襲う試練にともに立ち向かったまき子さんの生きざまに加え、妻だけが知る裕次郎さんの素顔も描かれる。３月２０日にＢＳ４Ｋで先行放送される。