国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙航空研究開発機構(JAXA)の野口聡一飛行士が5日夜、日本人最多となる4回目の船外活動を行った。生命維持機能を備えた宇宙服を着込み、太陽電池の架台の取り付けや故障した機器を交換。米国の女性飛行士と2人で行う、約6時間半の過酷な作業だ。
野口さんは午後9時前、肩に「日の丸」の模様が付いた白い宇宙服を着て、ステーション中央部の「エアロック」と呼ばれる出入り口から宇宙空間に出た。手すりを利用し、ふわふわと浮く体を支えながら、架台を設置するステーション端へとゆっくりと向かった。 野口さんは2005年の初飛行で3回の船外活動を経験している。今回は日本人最高齢となり「55歳でもやれることを示したい」と意気込む。
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18年2月に船外活動を経験した金井宣茂飛行士によると、作業は体力的にも精神的にもハード。「終了してスーツを脱いだ時にはぐったりとし、何もする気力が起こらない」としたが、ベテランの野口さんについては「体力ではなく、技術を生かした姿を見せてくれるはず」と期待した。
ステーションでは1月下旬から米飛行士が船外活動を行ってきた。JAXAによると、土井隆雄さん、星出彰彦さんも経験しており、日本人飛行士の船外活動は計約60時間に及ぶ。