【風化させない東日本大震災】遺族が望んだサザンの「TSUNAMI」オンエア フリーアナ大和田新さん、迷い悩んだ名曲の扱い

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【風化させない東日本大震災】遺族が望んだサザンの「TSUNAMI」オンエア フリーアナ大和田新さん、迷い悩んだ名曲の扱い
ラジオ福島を定年退職後も、フリーアナウンサーとして毎週土曜日の名物番組に出演を続ける大和田新さん【拡大】
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 フリーアナウンサーの大和田新さん(65)は2017年、パーソナリティーを務めるラジオ福島の番組で東日本大震災後初めて、サザンオールスターズのバラード曲「TSUNAMI」を流した。それまでは「被災者につらい過去を思い出させてしまうのでは」と悩み続けていた。
 「TSUNAMI」は00年1月、サザンの44作目のシングルとして発売され累計約300万枚をセールス。同年の第42回日本レコード大賞を受賞した。ボーカルの桑田佳祐(65)と同じ神奈川県出身の大和田さんも大好きな曲だ。
 だが震災で犠牲となった1万5899人のほとんどが、津波によるものだった。各メディアは世論や被災者の感情を配慮して放送を自粛。桑田本人も12年3月、パーソナリティーを務めるラジオ番組の中で「いつか悲しみの記憶が薄れてこの曲を歌ってくれという声があれば、復興の象徴として歌える日がきたらいい」と語った。

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 一部で「曲に罪はない」と放送したメディアがあった。大和田さんも「これは恋愛、失恋の歌」と考えたが、震災関連死も含めると4100人以上の犠牲者が出た福島県のラジオパーソナリティーとして、安易に曲は流せない。
 一方で福島は、現在も県内外に3万5703人が避難中の東京電力福島第1原発事故に焦点が当たる。「県民でさえ津波被害を見落としがち。曲を聞くことで、被害を忘れないきっかけになれば」。大和田さんは震災後の取材で出会った遺族約30人に思いを伝えた。
 「逆に震災を忘れないためにいい」「OK!」。反対の声はなかった。サザンファンで福島県新地町の寺島浩文さん(58)は、桑田のように「才能を生かして活躍してほしい」と同じ名前を付けた当時19歳の長男、佳祐さんを津波で失った。それでも「曲をかけて構いません」と背中を押してくれた。
 17年12月、「ニューシニアマガジン 大和田新のラヂオ長屋」の中で「TSUNAMI」が流れた。放送後「やっとこの曲がかかりましたね」「まだ聞きたくなかったなという人もいるんじゃないですか?」など、多くの反響があった。
 18年10月、19年3月の同番組でも曲を流し、今年2月には生出演した寺島さんから「大好きな曲」と言われてオンエア。「今後もリクエストがあればかけます」。「TSUNAMI」は震災被害を風化させない、シンボルの曲になる。
 ■11日の慰霊碑除幕式 大和田さんが司会
 福島県須賀川市の藤沼湖近くに1月、震災の犠牲者を追悼する慰霊碑が完成。11日の除幕式で大和田さんが司会を務める。
 当時、農業用ダムである藤沼湖が決壊。150万トンの水が下流域に押し寄せ死者7人、行方不明者1人の犠牲を出した。慰霊碑には遺族の了承を得た6人の名前と、2人分の空白がある。大和田さんは「10年たっても死を受け入れられない人はたくさんいる。それを忘れないように伝えていこうと思う。忘れないことが最大の支援」と話した。
大和田 新(おおわだ・あらた)
1955(昭和30)年3月28日生まれ、65歳。神奈川県横須賀市出身。中大法学部を卒業し、77年にアナウンサーとしてラジオ福島に入局。2015年3月に定年退職し現在はフリー。同局「ニューシニアマガジン 大和田新のラヂオ長屋」(土曜前7・0)は00年10月から続く名物番組。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 【風化させない東日本大震災】遺族が望んだサザンの「TSUNAMI」オンエア フリーアナ大和田新さん、迷い悩んだ名曲の扱い