日本を代表する時代小説家、池波正太郎の代表作で、新たに映画化される「鬼平犯科帳」と「仕掛人・藤枝梅安」の製作会見が12日、東京・内幸町の帝国ホテルで行われた。
火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官の通称・鬼平、長谷川平蔵は歌舞伎俳優、十代目松本幸四郎(48)、鍼医者と殺し屋の2つの顔を持つ梅安は俳優、豊川悦司(58)に決定。そろって会見に出席した。
「鬼平-」では過去に八代目松本幸四郎(初代白鸚)、中村吉右衛門(76)ら、「-梅安」では緒形拳、渡辺謙(61)ら数々の名優が主演を務めた。松本にとっては祖父、叔父が演じたのに続き、親族では“三代目”となる。
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松本は「時代劇は人と人が接触して生まれる人間ドラマ。温かくて優しい、魅力的で繊細な新しい鬼平を作っていきたい」とコロナ禍を意識した抱負を語り、豊川は「子供たちが見て、怖いけどかっこいいなあと思ってくれるようなヒーロー像を作っていきたい」と語った。
それぞれの原作は令和の時代を迎え、池波正太郎(1990年5月死去、享年67)の没後30年を経たいまなお、世代を超えて多くのファンを魅了してやまない国民的人気シリーズ。それぞれ来年から撮影に入り、23年以降に公開される。
先月12日に映画化が発表されて以来、池波ファンの間で主役が誰になるのか関心を呼んできた。この日の会見の模様は時代劇専門チャンネルで生中継され、同チャンネル公式YouTubeなどでも無料配信された。