■CS時代劇専門チャンネルで座長公演
昨年はコロナ禍の8~9月に31日間で全41公演を完遂。歌と芝居の2部構成に自身の魅力を凝縮する明治座座長公演には「自分は時代劇に慣れ親しんでない世代。だからこそ、老若男女に楽しんでもらえるような作品を目指してきた」と愛情と情熱を注いできた。
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時代劇専門チャンネルでは「3カ月連続企画~歌と芝居で魅せる~氷川きよしの世界」を放送。テレビ初放送となる2011年の初座長公演と13年の明治座創業140周年記念公演のほかに、15年公演を届ける。
氷川は03年の初座長公演(名古屋・中日劇場)などで舞台を経験。今回放送の11年公演が初の明治座で「客席がすごく近く感じて、最初はとても緊張した」。同年はNHK紅白歌合戦に12回連続出場するなど数々の大舞台に立ったが、明治座の空気感は独特だった。
■「心のスタミナを使いながら」
当時、第一部では「銭形平次~きよしの平次 青春編~」を上演。1カ月の長丁場で、身体的な負担も大きく、「1公演1公演が必死だった」と重圧を吐露。さらに「長せりふがハードで、呪文のように繰り返し練習した」と無我夢中だった。
11年公演も含めた芝居については「一瞬一瞬が本気。演じるというよりも、本気で泣いたり笑ったり」と説明。「心のスタミナを使いながら」の演技で、大声で怒鳴る場面などは「穏やかな自分とすごくかけ離れるので精神的な負担も大きく、夜も眠れなくなったり」と葛藤した。
それでも「お客様のためにベストを尽くすのがプロ」と6度の明治座座長公演を務め、試行錯誤と歌と芝居の相乗効果で「芝居は歌え、歌は語れ」の境地に達した。
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