エジプト・スエズ運河をふさいでいたコンテナ船「エバーギブン」(愛媛県今治市の正栄汽船所有)の座礁で、スエズ運河庁のラビア長官は29日、同庁側の損害が1日1200万~1500万ドル(約13億~16億円)に上り、座礁原因を究明すると述べた。関係者に賠償を求める可能性がある。北東部イスマイリアの記者会見で明らかにした。
23日の座礁当時、現場は砂嵐があり、船首が東側の岸に衝突する形で座礁した。ラビア氏は悪天候のほかに「技術的問題や人的ミス」があったと疑っている。コンテナ船は29日、イスマイリア近くにある運河内の湖に停泊、当局が調査を開始した。
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エバーギブンはパナマ船籍。正栄汽船が所有し台湾の海運会社「長栄海運」が運航。インド人乗組員25人が乗り、中国から欧州方面に向かうため運河を北上中だった。負傷者はおらず、油漏れなど船体に大きな損壊はなかったもようだ。
政府系紙によると、運河庁のマミシュ元長官は地元テレビに「船の所有会社に責任がある」と述べたが、詳しい説明はしていない。正栄汽船は賠償について「具体的なことはまだコメントできない」としている。(共同)