米英当局が金融機関調査　投資会社巡り損失１兆円か

　米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが絡んだとみられる取引により、一部の金融機関に多額損失の恐れが生じた問題で、英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は３０日、米英金融当局が２６日のメディア株などの急落に関し、アルケゴスと取引のある金融機関に不適切な行動がなかったかどうか調査していると伝えた。
　米メディアは、金融機関の損失額合計が最大１００億ドル（約１兆１０００億円）に上るとした米ＪＰモルガン・チェースの試算を報道。バイデン米政権も関心を持っているとされ、影響が広がった。

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　報道によれば、アルケゴスの創業者と、米ゴールドマン・サックスやクレディ・スイス、野村ホールディングスなど複数の金融機関は２５日に会合を開催。アルケゴスの保有株処分を巡り協議したが、結論は出なかった。翌２６日、ゴールドマンがアルケゴスに関連する株式を大量売却し、他の金融機関も売りに走った。
　米証券取引委員会（ＳＥＣ）や英金融行動監視機構（ＦＣＡ）が金融機関からの情報提供を受けるなどし、調査を進めている。（共同）