アジア系女性蹴られ重傷　ＮＹ、映像拡散で衝撃

　米国でアジア系市民に対する憎悪犯罪（ヘイトクライム）が相次ぐ中、ニューヨーク市で３月２９日昼、フィリピン系女性（６５）が黒人の男にマンション前の歩道で蹴り倒され重傷を負う事件があった。拡散した映像には、目撃しながらマンションの扉を閉める男性の姿も。「人種のるつぼ」ニューヨークに衝撃が広がっている。
　市警はアジア系市民を装った潜入捜査班を発足させるなど対策を強化した。中国で初めに感染が拡大した新型コロナウイルスの流行を機に、アジア系市民への憎悪犯罪が急増し社会問題化。在ニューヨーク日本総領事館は在留邦人らに注意を呼び掛けている。

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　事件ではブランドン・エリオット容疑者（３８）が憎悪犯罪などの疑いで逮捕された。映像などによると、ニューヨーク・マンハッタンの繁華街タイムズスクエア近くの歩道を歩いていた女性の胸辺りを突然蹴り、倒れた女性の頭などを上から踏みつけるように３回激しく蹴って歩き去った。
　米メディアによると容疑者は「ここはおまえの居場所じゃない」と叫んでいた。（共同）