【評伝】田中邦衛さん「子供が、まだ食ってる途中でしょうが!」無骨で人間くさい…日本人の心つかんだ

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【評伝】田中邦衛さん「子供が、まだ食ってる途中でしょうが!」無骨で人間くさい…日本人の心つかんだ
 ぼくとつとした語り口で親しまれ、「北の国から」で演じた不器用な父のイメージのまま、天に旅立った田中邦衛さん。人との出会いを大切に役者人生を歩んだまっすぐな人柄は多くの人から愛された。
 1999年に紫綬褒章を受けた際、田中さんは「信じられないほど幸せな出会いがあって、ここまで来ることができた」としみじみ感謝した。
 役者として生きていく決心をしたのも、徹底的に鍛えられた俳優座の演出家、千田是也さんとの出会いがきっかけだった。
 若手時代、今井正監督ら映画界の巨匠の作品に端役として出演。特に黒澤明監督の「悪い奴ほどよく眠る」(60年)が印象に残っていると述懐していた。「あの大監督から一度でOKが出て、うれしかったなあ」。その後、徐々に大役を自分のものにしていった。

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 転機は、81年に始まった「北の国から」。不器用で照れ屋、曲がったことが大嫌い。少し口をとがらして、とつとつと言葉をつなぐ父の五郎役。長男の純(吉岡秀隆)、長女の蛍(中嶋朋子)とラーメン店で食事をする場面は特に印象的だった。
 「どうした、(麺が)伸びるぞ」と五郎が息子に勧めるが、不注意で火事を出してしまった経緯を正直に告白しようとする純は涙で箸が進まない。五郎は一切責めないが、早く店じまいしたい店員が不機嫌にどんぶりを下げようとすると、火を噴くような演技を見せた。「子供が、まだ食ってる途中でしょうが!」。無骨で人間くさい五郎の名場面は、今も日本人に語り継がれている。
 最近は公の場に姿を現さず、静かな暮らしを送っていた。また、味のある風貌は人気漫画のキャラクターにもなった。「ワンピース」の海軍の三大将の1人に数えられる“黄猿”ことボルサリーノのモデルとされ、ワンピース世代の若者にもなじみがある。
 人々の心に大きな足跡を残した名優だった。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 【評伝】田中邦衛さん「子供が、まだ食ってる途中でしょうが!」無骨で人間くさい…日本人の心つかんだ