4日に95歳の生涯を閉じた脚本家、橋田壽賀子さんをしのび、縁の人たちが追悼した。60年の付き合いだった盟友のテレビプロデューサー、石井ふく子さん(94)は文書で「この世からいなくなったなんて考えられない」と悲痛な叫び。同じ静岡・熱海市に住み、臨終に立ち会った女優、泉ピン子(73)は「最後はずっとそばにいられた」と言葉を噛み締めた。
出会いから60年。プロデューサーと脚本家としてコンビを組み「渡る世間は鬼ばかり」をはじめ数々の名作を世に送り出した石井さんが、盟友に最後の言葉を贈った。
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「思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいか。『あなた一人でどこに行ったのよ』という思いでいっぱいです」
年中けんかをしたり、相談したり、1日電話がないだけで「どうしたの?」と心配されるくらい家族のようにいたわり合ってきたという。
コンビ誕生は1964年。ベストセラー書籍「愛と死をみつめて」のドラマ化にあたり、石井さんは当時若手だった橋田さんに依頼。すると、1時間では放送できない電話帳くらいの分厚い脚本が届いた。石井さんはスポンサーに直談判し、前後編にして大ヒット。一躍、橋田さんの名を世に知らしめた。
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