同映画は1960年代以降の香港の民主化運動を、実在の3人のドキュメンタリーとドラマを交えて描く。「乱世備忘 僕らの雨傘運動」の陳梓桓(チャン・ジーウン)氏が監督で、任硯聰(ピーター・ヤム)氏や映画配給会社太秦の小林三四郎社長らが共同で製作。
香港からオンライン参加の任氏は「当時自由を求めた若者は庶民で、現在も同じ。現在との比較を通して、香港の人々がささいなことで刑務所にほうり込まれるのではないかという部分も丁寧に描きたい」と言及。直接の言及は慎重に避けながらも、昨年7月の国家安全維持法施行をはじめ自由が急速に制限されている現状を訴えた。
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小林社長は「ささいな言動で自由を封じられる状況が起こりつつあり、公の部分が狭められている。国家安全維持法の中に外国勢力との結託というのがある」と、共同制作自体にもリスクがあるとの認識を示した。
また新型コロナでロケが行えないことや、自由化弾圧の中で資金調達が進まず、今年1月からクラウフドファンディングを行っていることなども説明された。作品は今年秋、東京・渋谷のユーロ・スペースで公開予定。