厚労省健康行政特別参与の歌手で俳優、杉良太郎（７６）が２３日、東京・渋谷の全国地域婦人団体連絡協議会（全地婦連）を表敬訪問した。杉は各都道府県に６５歳以上のヒップホップダンスチーム創設を目指しており、櫻井よう子会長に「高齢者が幸福感を感じてほしい」と提案。高齢者を中心とした全国ネットワークを持つ全地婦連に協力を要請した。
■全地婦連に協力要請■
１９５２年の設立から地域社会を支える全地婦連と大スターが、高齢者の長寿を願って協力関係を結んだ。
杉は２０１２年から継続する厚労省肝炎総合対策推進国民運動「知って、肝炎プロジェクト」の特別参与としての活動が評価され、昨年８月、国民の健康増進を啓発する健康行政特別参与に就任。厚労省ではヒップホップダンスによるシニア層の健康作りなどを目指す「健康一番プロジェクト」を展開しており、高齢者向けダンスの考案を要請している。
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■全国に６５歳以上のヒップホップチームを■
この日は各都道府県の計４８団体で構成される全地婦連の櫻井会長と懇談。地域の福祉増進などに寄与するそのネットワークに着目し、各都道府県に６５歳以上のヒップホップダンスチーム創設するため動いていることを説明。「高齢者がダンスを楽しみ、それを催し物として見ていただくことで幸福感を感じるのでは」と熱弁した。
続けて「コスチュームはアイドルのような服装とヘアメークで」と提案すると、櫻井氏は「（ＡＫＢ）４８とか？」と驚き、「年代に関係なく、きれいなものを着ると女性はどれだけ喜ぶか」と同意。杉とは同世代で、代表作の人気時代劇「遠山の金さん」もリアルタイムで見ていただけに、「私たち女性はみんな尊敬しております。杉様」と大感激した。
■衣装はアイドル！ダンスナンバーも作る■
全地婦連は高齢者が多く、地域の盆踊りにも精通。櫻井氏が「炭坑節の振り付けは簡単で高齢者に人気」と明かすと、杉は「炭坑節とはいかないけど、健康増進の踊りやすいダンスナンバーを作ります」と約束した。
一方、警察庁の特別防犯対策監として「ストップ・オレオレ詐欺４７～家族の絆作戦～」プロジェクト（ＳＯＳ４７）を陣頭指揮しており、詐欺の恐ろしさも説明。櫻井氏が「お年寄りは寂しがりやだからだまされやすい。高齢者は公民館の集会や地域で赤ちゃんの面倒をみる企画などに参加するので、被害防止を呼びかけたい」と力を込めると、安堵の笑顔。今回のコラボによる健康増進と防犯対策の相乗効果に期待していた。
★コロナ対策「店主との会話も控えて」
杉は３度目の緊急事態宣言の発令で休業要請を受ける飲食店に言及。「飲んだり食べたりすることは悪いことではない。飲んで羽目を外してマスクを外したりせずに、対策をきちっと守れば問題はない」とした上で「それを守れない人がいる。（感染を）気にする人と気にしない人の割合が問題。こうやって訴えても届かない人がいる」と指摘。食事中の店主と客の会話については「飛沫になるので控えたほうがよい」と“ニューノーマル”を提案した。