4月下旬、佐渡島を出航した高速船で、ウサギ10匹が新潟港(新潟市)に到着した。10匹は寺で保護したり、保護後に生まれたりした子ども。
富田宝元住職(80)によると、ウサギを飼い始めたのは約15年前。寺の維持に年150万円以上かかる一方、檀家は40軒ほどで除草費の節約が目的だった。市内の小学校や家庭にも貸し出し、全て含めると多いときは約140匹いたという。
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しかし、昨年末に地域住民が確認すると、境内の小屋で30匹以上が飼育される過密状態で、排せつ物がたまり、死骸や負傷したウサギが多数見つかった。大量繁殖で十分に飼育できない「多頭飼育崩壊」に陥ったとみられる。
佐渡保健所も繁殖制限などを求め複数回指導。富田住職は4月中旬、「去勢手術でウサギにメスを入れるのは心が痛む」と飼育を諦めた。