緊急事態宣言の延長でコロナ禍の巣ごもりが続く。テレワーク、自宅学習でパソコンやスマホなどを見る機会が増え、液晶画面からのブルーライト(BL)をカットする眼鏡レンズが注目されているが、日本眼科学会など眼科に関わる6団体が連名で出した意見書が波紋を起こしている。BLカットのレンズは睡眠障害や眼精疲労の軽減があるとされるが、軽減効果のない可能性が高く、子供が日中に使うと「発育に悪影響を与えかねない」としているからだ。
■日本眼科学会など眼科に関わる6団体が指摘
近年急速に普及したBLカットのレンズ。眼鏡販売店関係者によると、半数ほどのユーザーが選んでいる。意見書に名を連ねた日本眼科医会の加藤圭一常任理事(58)は「BLカットに一般の人は効能を期待しているが、あまりこだわる必要はない」と話す。
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BLは波長380~495ナノメートルの可視光線で、パソコンやスマホの画面からも放射される。目に入ると睡眠障害や眼精疲労、眼球の障害などにつながるとされ、BLカットのレンズが普及した。
意見書では子供がBLカット眼鏡を使うことを「科学的観点から危惧する」と表明。米眼科アカデミーなど国内外6つの研究成果などを根拠に4つの問題点(別表)を挙げ「子供に使用を推奨する根拠はなく、むしろ発育に悪影響を与えかねない」と結論付けた。
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