１９日放送のフジテレビ系「バイキングＭＯＲＥ」（月～金曜前１１・５５）は俳優、田村正和さん（享年７７）が先月３日、心不全のため東京都内の病院で死去したことを取り上げた。田村さんは映画スター、阪東妻三郎の三男として生まれ、兄の田村高廣さん（２００６年死去、享年７７）、弟の田村亮（７４）も俳優という芸能一家に育った。１９６１年に映画「永遠の人」（木下恵介監督）で本格デビュー。松竹の若手スターとして人気を集め、フリーとなってからはテレビを中心に活躍した。
ＭＣを務める俳優、坂上忍（５３）は、田村さんの印象を問われると、「基本やさしいです」と返答した。坂上は２０歳ぐらいの時、田村さんと舞台で共演し、その時、坂上が田村さんの胸で泣くシーンがあったと振り返った。当時、坂上は田村さんの胸で本気で泣いたが、演出家から「田村さんの着物が汚れるからくっつくな！」と怒られたという。
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「カチーン」と来た坂上。「後から聞くと、舞台って大きいから密着するより、距離を取ったほうが（演出的には）本当みたいだった」と演出家の怒りも間違っていなかったとしたが、「うるせーなと思って言うことを聞かなかった」という。
すると、田村さんの楽屋に呼ばれ、田村さんから「どっちがやりたいんだ？」と聞かれた。坂上が「僕は本気で泣いてやりたいです」と言ったところ、田村さんは「じゃあ、そっちでいい」と密着して泣く演技を選んでくれたという。坂上は「そういう人」としんみりと振り返った。