韓国向けビール輸出額が９９・９パーセント減　不買運動が影響

　財務省が３０日発表した９月の品目別の貿易統計によると、韓国向けのビール輸出額は前年同月比９９・９％減の５８万８０００円だった。日本政府が７月から始めた輸出管理の規制強化に猛反発する韓国で、日本製品への不買運動の影響が続いているようだ。半導体の洗浄に使う「フッ化水素」の韓国への輸出額も９９・４％減の３７２万３０００円だった。　フッ化水素の８月の韓国向け輸出は、数量、金額ともにゼロだった。その後、政府による許可手続きが進んだとみられる。８月のビール輸出額は９２・２％減の５００９万１０００円だった。　ビールの国別輸出額で、２０１８年は韓国向けが首位だった。日本のビール各社は国内市場が縮小する中、海外販売に力を入れている。韓国との関係悪化が長期化すれば、業績への影響が懸念される。　政府は７月４日からフッ化水素を含む半導体関連材料の３品目で、韓国への輸出管理を厳しくした。政府は軍事転用の恐れなどがないと判断した場合に輸出を許可するとしているが、韓国企業の供給不安は拭い去られていない。