芝野が最年少２０歳０カ月で二冠、井山は７年ぶり三冠へ／囲碁

芝野虎丸新王座【拡大】 　囲碁の第６７期王座戦５番勝負の第４局は２９日、愛知県蒲郡市で打たれ、挑戦者の芝野虎丸名人（２０）が２８２手で井山裕太王座（３０）に白番半目勝ちし、３勝１敗で王座を奪取、史上最年少の２０歳０カ月で二冠となった。井山前王座は７年４カ月ぶりの三冠に後退した。　芝野新王座は１０月、張栩九段（３９）から名人を奪取し、最年少の１９歳１１カ月で七大タイトルを獲得して大きな注目を集めた。今回は第一人者の井山前王座との挑戦手合を制し、二冠保持の最年少記録を８年ぶりに更新した。これまでの記録は２０１１年に井山前王座が達成した２１歳１１カ月。芝野新王座は神奈川県出身、１４年にプロ入りした。　井山前王座は１７年１０月に２度目の全七冠を達成したが、１８年に碁聖と名人、今年、十段と王座を失い棋聖、本因坊、天元の三冠に後退した。天元戦は現在５番勝負を許家元八段（２１）と争っており、１勝２敗でかど番になっている。芝野虎丸新王座の話「今シリーズは大変な碁が多く、本当に運が良かった。井山裕太前王座は小さいころから目標としていた先生だった。（二冠は）まだ実感は湧きませんが、これを自信につなげて頑張っていきたい」井山裕太前王座の話「今シリーズは勝つチャンスのある碁をものにできず、それが結果につながった。（三冠後退について）過半数のタイトル保持をこれほど長くキープできたのは自分としては良くできたと思う」