ガンダムとシャアザクが完成 富野総監督「何だこりゃと思われるかも…」

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ガンダムとシャアザクが完成 富野総監督「何だこりゃと思われるかも…」
ガンダムとシャアザクの模型が乗る衛星を指し示すSUGIZO(左)と宇宙飛行士の山崎直子さん=東京・港区のバンダイナムコ未来研究所【拡大】  2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は3日、東大、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと協力し、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のガンダムと“シャア専用ザク”が宇宙空間から大会を応援する企画「Gサテライト・宇宙へ」で使用する模型や衛星が完成したと発表。合わせて応援計画を明らかにした。 東大大学院工学系研究科・航空宇宙工学専攻の中須賀真一教授らが開発した超小型宇宙ステーション内部に格納されたガンダムとシャアザクは、来年4月に国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙空間に放出され、5月上旬には最初のメッセージを地球に送る予定。 10センチ×10センチ×34.5センチという衛星のサイズに合わせるため、模型は5センチ×8センチ×9センチ。一般的な144分の1より小さい200分の1サイズとなった。素材にはハイテンプやピークといった樹脂を使用。宇宙空間における高温や低温、宇宙線や紫外線、ロケットの振動などに耐えられるよう、通常のガンプラの塗装の上に耐原子状酸素コーティングを施すなどしたうえでテストを重ねた。 模型は目の部分のLEDが五輪期間中は五輪カラーの5色、パラリンピック期間中は3色に光るほか、頭を動かす機構も組み込まれており、顔の方向を変える演出も可能だ。 模型の土台には電光掲示板があり、「東京で会いましょう」など140種類のメッセージが日英仏3カ国語で映し出される。日本選手への応援のほか、世界記録が出た場合などの祝福メッセージもここに表示される。 衛星には小型カメラ7台や音声メッセージを収録したメモリーチップも格納。模型やカメラは宇宙空間でどんでん返しの形で展開される。カメラの映像は地上に送信される一方、展開やメッセージの表示、首の動きなどは地上から操作できる。衛星は大会終了の1~2年後に大気圏に突入、燃え尽きるため、国際的問題となっているデブリ(宇宙ゴミ)になることはない。 ■アムロ、シャアの声も 応援の企画としては、それぞれのモビルスーツを操るアムロ・レイとシャア・アズナブルが衛星から音声メッセージを送ってくることも発表された。 宇宙空間で展開され、最初に発信される「ファースト・メッセージ」として、ガンダムの生みの親、富野由悠季総監督が書き下ろした文をアムロ・レイ役の古谷徹さん、シャア・アズナブル役の池田秀一さんが読み上げた音声が披露される。発表会見に出席した富野総監督によると「戦闘中の2人が、そこから抜け出して会話するような形」だという。 メッセージは計画のウェブサイト「https://participation.tokyo2020.jp/jp/oneteam/08.html」で公開。同サイトでは衛星が地球周回軌道に乗った後に位置が分かるコンテンツ「3D地球儀」も公開される。 衛星が日本上空を通過する際には2人の会話を傍聴するような形の音声も発信される。こちらは来年5~7月にYouTubeの大会公式チャンネルで公開予定だ。五輪の10日前、パラリンピックの3日前からはカウントダウンで、アムロとシャアの名ゼリフを基にした応援メッセージも発信。「おやじにもぶたれたことないのに!」や「見せてもらおうか、〇〇〇の性能とやらを」を模した言葉が送られてくるかも? 衛星は5日にJAXAに引き渡され、来年3月中旬に補給船に積まれてISSへ送られる。 富野総監督は「何だこりゃと思われるかもしれないが、材料工学や塗料、機能の実証実験を宇宙空間でできる。こういう機会がないと絶対にできないこと。心から感謝します」と話した。また近年のガンダムで音楽を担当しているギタリストのSUGIZOも会見に出席。ファースト時代からのファンとして「ついに宇宙空間に耐えられるガンプラが現れたと思うと感動する」と感慨深げだった。
[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) ガンダムとシャアザクが完成 富野総監督「何だこりゃと思われるかも…」