過剰飲酒の観光公害対策　スペイン自治州、欧州初

スペインの観光地・バレアレス諸島のマジョルカ島の路上で、上半身裸で両手を広げる男性＝２０１５年６月（ＡＰ）【拡大】 　スペイン有数の観光地として知られる地中海のバレアレス諸島の自治州政府は１７日、訪問客の過剰な飲酒に伴うどんちゃん騒ぎや危険行為といった「観光公害」への対策として、一定地区での酒販売の規制や危険行為の禁止を定めた政令を発表した。同政府は観光地区でのアルコール販売を制限する規則は欧州初としている。　同諸島を構成するマジョルカ島やイビサ島では、英国やドイツなど主に欧州から訪れる若者の観光客が安価な酒で泥酔したり、ホテルのバルコニーからプールに飛び込むなどの危険行為をしたりする観光公害が近年問題となってきた。　政令は５年間の時限措置。マジョルカ島のビーチリゾートとイビサ島の繁華街を対象地区として、アルコール消費を促す広告や、酒の無料提供、一定時間の値下げといったバーの集客方法などを禁止。違反には最大６０万ユーロ（約７３００万円）の罰金を科す。　スペイン通信によると、ホテルのバルコニーからバルコニーへ飛び移ったり、プールへ飛び込んだりする行為で昨年は８人が死亡。（共同）