村中李衣さんの「あららのはたけ」が坪田文学賞を受賞

　岡山市は２１日、第３５回坪田譲治文学賞の受賞作に、村中李衣さん（６１）の「あららのはたけ」が決まったと発表した。岡山市出身の児童文学作家、坪田譲治の功績をたたえて設立した賞で、大人と子どもが共有できる世界を描いた優れた作品に贈られる。副賞は賞金１００万円。　作品は、横浜市に住む小学４年のエミと、同級生で山口県に引っ越したえりの手紙のやりとりを通し、動植物の不思議や、２人の幼なじみがいじめに向き合う心の動きを繊細に描いた内容。　村中さんは「子どもが自然の中で生きることを学ぶ物語。坪田先生の大切にしている視点につながると評価してもらえたとしたらうれしい」とコメントした。　村中さんは山口県山陽小野田市出身で同市在住。ノートルダム清心女子大（岡山市）の教授を務めている。