外務省、湖北省への渡航中止を勧告　新型肺炎の「さらなる拡大も想定」

記者会見する茂木外相＝２４日午後、外務省【拡大】 　外務省は２４日、新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・武漢市を含む湖北省について、感染症危険情報をレベル３に引き上げ、渡航中止を勧告した。感染症危険情報に４段階のレベルを導入した２０１５年以降、２番目に高いレベル３を出すのは初めて。　茂木敏充外相は記者会見で「中国政府と、さまざまなレベルで連携を行っている。必要な状況が生まれたら政治レベルでもコンタクトを取りたい」と述べた。一方、厚生労働省は、日本国内では感染者が追跡できないほどの急激な感染の広がりは起きにくいとの見解を示した。　湖北省には患者が集中しており、茂木氏は記者会見で「感染のさらなる拡大も想定される」と渡航中止を勧告した理由を説明した。　今後は世界保健機関（ＷＨＯ）の助言に基づいて、引き続き空港の検疫で症状が出ている人を見つける水際対策や、感染が疑われる人を医療機関に早急に報告してもらう拡大防止策を徹底する。　感染症法に基づいて、強制的な入院や出勤の制限ができるようになる「指定感染症」にするかどうかについては「すぐに指定をしないといけない状況ではない」とした。