【飯島栄治七段の見解】藤井七段は自分の攻めを最後まで信じ、正攻法で…力でねじ伏せた

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【飯島栄治七段の見解】藤井七段は自分の攻めを最後まで信じ、正攻法で…力でねじ伏せた
藤井七段は対局後の会見で、厳しい戦いを振り返った=2日午後【拡大】

 藤井七段が「異次元の手」ではなく、木村王位を正攻法で攻め、力でねじ伏せた。 先手番の藤井七段は1日目、得意の「角換わり腰掛け銀」の戦型を選んだ。「角換わり」は互いの角を序盤で交換する。飛車の次に強い角は持ち駒にした方が相手陣内に効果的に打ち込める。「腰掛け銀」は銀を歩の前に腰掛けるように置く。攻守両面に使える銀を、盤上中央の5筋の四段目に置けば機動性が増すからだ。 木村王位も同じ戦型で受けた。藤井七段が最も自信がある形を誘い、得意の受けで対応し、ほぼ互角で初日を終えた。 木村王位の受けの怖さは、攻めた分だけ駒を奪われてしまうこと。棋士の間では「根こそぎ系」と呼ばれ、こちらが攻め疲れたところにジャブのような軽い手を指され、KOされてしまう。 ところが2日目、藤井七段は攻めまくった。59手目の▲5二と。木村王位はフェイントに過ぎないとみたのか、これを無視して受けることを怠り、攻め手である△3九馬と指した。この隙を逃さず、藤井七段は▲5三銀で本格攻勢に転じた。 トップギアの攻めに、木村王位は根負けして敗れた。なぜ藤井七段は木村王位の受けを恐れず、攻め続けることができたのか。6月30日の前夜祭で、大一番を前に「信」という直筆の一字を披露した。「自分の攻めを最後まで信じる」と覚悟を決めたのではないか。

[紹介元] 「芸能社会」の最新ニュース – SANSPO.COM(サンスポ・コム) 【飯島栄治七段の見解】藤井七段は自分の攻めを最後まで信じ、正攻法で…力でねじ伏せた