中国、米国は地球環境の「破壊者」　温暖化問題でも対立

　中国外務省は１９日、気候変動対策などに後ろ向きな米国が地球環境の「破壊者」となっていると主張し、その根拠として「リスト」と報告書を公表した。米政権が温暖化対策の枠組み「パリ協定」の離脱を決めたことなどを列挙し、米国は国際協調を損なう「トラブルメーカーだ」と断定。米中対立が環境分野にも及んでいる。
　中国外務省の趙立堅副報道局長は１９日、「米国の特定の政治家は最近、環境分野で中国を中傷することに腐心している」と述べ、リストの公表は対抗措置だと強調した。
　１２項目のリストは、米国のパリ協定離脱が国際的な温暖化対策や協力を「深刻に破壊した」と指摘。米国が生物多様性条約を批准せず、絶滅危惧種の保護に消極的だなどと批判した。

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　報告書は米国が「国際的な責任から逃れている」と非難した。中国の習近平国家主席が２０６０年までに脱炭素社会の実現を目指すと表明したことに言及し、中国の「責任ある大国」の姿を際立たせようとした。（共同）